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男の隠れ家を持ってみた / 北尾トロ
- 2009-09-27 (日)
- 読んだ (books)
フリーライターでネット古書店「杉並北尾堂」の店主。
気が付けば家にかなりの数の北尾トロ氏の著書がある。
B級サブカル好きにして、薄っぺらな好奇心満点なところや
せせこましくちょっと貧乏くさい思考や行動などに、猛烈に共感してしまう。
うちのカミさんも結構ハマっており、勝手にボクの本棚から取り出しては読んでいるのだが、
「このひと何かあんたに似てるわ」と笑っている。やっぱりそうなのか。

男の隠れ家を持ってみた (新潮文庫) 北尾トロ
氏は家庭に不満を持っているわけではなく、仕事もまあ順調であった。
なのに漠然としたモヤモヤ感が拭えない。このままでいいのだろうかと日々葛藤する。
慣れ親しんだ環境から抜け出して、どこかで自分を見つめ直したい。
そこで思いついたのが、知らない街で安アパートを借りての一人暮らし。
よく言えば「男の隠れ家」。悪く言えばオッサンの「青春ごっこ」。
果たして本当の自分なんて見つかるのか。ドラマチックなことは起こるのか。
知らない土地へ行けば新鮮な生き方が発見できる。
部屋を借りればそこを拠点に新しい人間関係が広がる。
新しいことを始めれば何かが変わるに違いない。ずっとそう考えていた。
しかし現実は想像以上に孤独で侘しく、己の無力さを嫌というほど思い知らされる。
新しい街の喫茶店で、飲み屋で、大家と、隣人と。
誰かオレと友だちになってくれよ。
10ヶ月におよぶ一人暮らしの後に残ったのは圧倒的な敗北感。
しかしそうすることによって初めて気付かされた大切なこともあった。
もがき苦しむ北尾トロ氏の、渾身?の企画。
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