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陽のあたらない、どん底の世界を受け止める

2004.09.03

花村萬月 / 車谷長吉 / 東野圭吾

花村萬月
花村萬月
"惜春"
70年代後半、風俗街である雄琴のトルコ風呂で働くボーイの話。花村氏の書く作品はどれも、青臭い若者が抱える特有の焦燥感とバイオレンスを生々しく、時にはグロテスクなまでに描写したものが多い。しかし全てに、不思議と爽快さが込み上げてくる読後感がある。それはきっと、この人の書く美しい日本語によるのではないでしょうか。
車谷長吉
車谷長吉
"赤目四十八滝心中未遂"
この小説の舞台となっている、尼崎市の出屋敷というところで自分は生まれ育った。昭和53年といえば自分は11歳。当時スラム街のようだった駅の周辺には、小説に出てくるような怪しいホルモン屋が建ち並び、頭のイカれたオッさんが年中ウロウロしていた。さすがに最近はその面影はほとんど残ってないが、あの頃の駅前の強烈な景色は今だに夢に出てくる。
東野圭吾
東野圭吾
"白夜行"

国語辞典なみに分厚い本なのに、一気に読めてしまう。途中で止めることができず、メシも忘れそうになるほど引き込まれる。人間が持つ業の深さ、内面のダークサイドを描いた、ミステリーの一言では片付けることのできない、幾重にも織られた一大抒情詩。今や言わずもがなのベストセラー作家の作品だが、先入観なしで読んでほしいです。

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