おもいきっり寒い真冬の休日、ストーブの傍でコーヒーをすすりながら聴きたい。初めてこの日本人男女デュオの音楽を聴いたときそう感じた。ソウルやレゲエなどいろいろな黒っぽい要素を強く取り入れているにもかかわらず、サウンドはどこまでもユル〜く穏やか。ちょっと舌足らずでハスキーなボーカルに、なぜかレトロなパラソルチョコを連想してしまう。
スマッシング・パンプキンズがシングルを連発していた頃、ときどきB面にひっそりと収録されていたイハの曲。そのどれもが素晴らしかったので、いつか出るソロアルバムはきっと最高に違いないと思っていた。そして満を持して発表されたのは、ロック史上に燦然と輝くほどの珠玉の名盤だった。あれからもう7年。いつまでも次作を待ってます。
若くして命を絶った天才の、孤独で儚い人生そのもののようなアルバム。どこを切っても、悲しみと喪失感がとめどなく溢れ出てくるのだが、そこには不思議と陰鬱な感はなく、むしろ柔らかな陽射しのような小さな暖かさがある。どこまでも淡く澄んだその声と、繊細なアコースティックギターの音だけで、時間を止めることができる詩人。