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たましいの場所、は存在した

2005.04.24

早川義夫 ライブレポート at B-ROXY 2005.4.24

たましいの場所
早川義夫
"たましいの場所"


言う者は知らず、知る者は言わず
"言う者は知らず、知る者は言わず"

「パパ」という曲の途中で、こらえ切れずに涙がこぼれた。一曲目の「風月堂」のイントロが鳴った時点でもうダメだったが、ついに感極まってしまった。何と哀しい唄なのだろう。右斜め前に座っている初老の男性も、眼鏡を外して何度も涙をぬぐっている。たぶん会場の皆が泣いていた。自分の人生の中で、人間の声にこんなにも心が揺さぶられることがあっただろうか。早川義夫の唄を知ってよかった。早川義夫の唄が好きでよかった。心の底からそう思った。
(しかし最近よく泣くなオレ...)

B-ROXY(大阪難波にあるJAZZ BAR)という会場も素晴らしかった。真っ黒なステージにはグランドピアノのみが一台、客席は小さなテーブルと椅子がかなり多めに用意され、客はそれぞれ思い思いの好なところに座ることができた。ジャックスの頃からのファンであろう年季の入ったヒッピー風の男や、今時の若いカップル、野球のジャージを来た中年のオジサンなど、様々な人達。決して数は多くはなかったが、それでも皆この日を心待ちにしていたという期待感が、会場中に溢れていた。

   
開演前のSEに、大好きな「Once Upon A Time in America」のサントラが流れていて、実はすでに泣きそうだった。

2部構成で始まったライブは、全てピアノの弾き語りだった。余分な音は何一つなく、これ以上もこれ以下も有得ないような完璧な空気。MCもほとんどなく、曲と曲の間は拍手のみ。一音たりとも聞き逃すまいと、皆がそれぞれ真剣に一対一で向き合っている。早川義夫が声を張り上げるたびに何度も、いまこの瞬間・この空間だけが、現実の世界から遠く切り離されたかのような錯覚に陥った。

次にまたこの人のライブを観ることができるのは、いつになるのだろうか。あまりライブを行うアーティストではないし、さらには関西に来ることなど滅多にない。自分は今まで、洋邦問わず数多くのバンドやアーティストのライブを観たことがあるが、この人のライブほど、もう一度観たいと感じたことはない。早川さんお願いです、また大阪に来てください。今度はカミさんも連れて行きます。

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