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アートとエンターテイメント、そして激情

2005.05.15

Nine Inch Nails 「With Teeth」

With Teeth

ナイン・インチ・ネイルズ
Nine Inch Nails
"With Teeth"


Broken
Nine Inch Nails
"Broken"

Downward Spiral
Nine Inch Nails
"Downward Spiral"


All That Could Have Bee
Nine Inch Nails
"All That Could Have Been"

遂に出た。6年ぶりのニューアルバム。タワレコの試聴コーナーではライブのDVDも流れていたが、立ち止まって見ていく人の多いこと。やはりオルタナ好きにとって、ナイン・インチ・ネイルズの作品に対しての期待度は、今でも特別なものがあるとみえる。

音楽雑誌では軒並みトップでの扱い、タワレコの新譜も次々と売れていく。あの90年代初頭〜中頃にかけて全世界を席巻した爆発的なオルタナティブロック・ムーブメント、その中でも主役級のアーティストとして、今でもこれだけ注目を浴びているのは、もうトレント・レズナーぐらいしかいない。

さて肝心の音の方はというと、これまた全然変わっていない。ハードコアであり、デジタルであり、マニアックでもあるが、ぎりぎり大衆向けであり、またちょっとだけカッタるくもあるという、いつものナイン・インチ・ネイルズ。デイヴ・グロールがドラムで参加とのことだが、この圧倒的な才能の前ではさすがに存在感も薄い。(雑誌のレビューではやたらと変わった!と書かれてはいたが...。)

で、ここ最近取り憑かれたように、ファーストからの全てのアルバムを改めて聴きまくっている。一貫してハイクオリティかつ完璧な曲とサウンドは、やはりどれも金太郎飴的に素晴らしい。テクノロジーの進化に依存する部分が大きいこの手のサウンドで、ここまで普遍的に良いというのは、曲調こそ真逆ではあるが、ニュー・オーダーが思い浮かぶ。

しかし。ライブだけは初期の、特に「Broken」や「Downward Spiral」がリリースされた頃にどうしても観たかった。当時、いつも来日の噂はたっていたのだが結局、前作の「The Fragile」がリリースされるまでは実現することはなかった。

90年代中頃のアメリカでのライブ、フロアはもうこの世のものとは思えないほどのキチガイ沙汰の暴動ぶり。ステージのメンバーも観客もサウンドもライティングも全てが狂っているという、とんでもなく異常なライブのビデオ映像を観たときは本気でブっとんだ。

その印象が強すぎてか、念願叶った5年前の初来日公演は、ステージ背景のスクリーンの映像も含め、どちらかといえばアート的な演出を強く打ち出した、カタルシスは若干控えめのパフォーマンスであったため、幾分肩透かしをくらったものだった。

でも再来日を果たす今年のサマーソニックは、爆発の予感がひしひしと。真夏の夜&屋外での一大イベントのトリという状況に、エンターテイナーであるトレント・レズナーがサービスしないわけがないでしょうが。やっぱり観たい。けど真夏の屋外はもうさすがに辛い・・・この齢になると。

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