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ギター、バイオリン、ドラムという特異なトリオ編成からなるオーストラリアのインストゥルメンタル・バンド。95年のデビューアルバムがリリースされた時、当時のクロスビートでの小さな紹介記事が実はすごく気になっていたのだが、ずっと買いそびれたまま、そしてあまりのマイナーゆえにどこかで聴く機会もなく、あれよあれよと10年が経った。その間もバンドは着実に活動を続け、先日7枚目の作品としてリリースされたのが「Cinder」。
タワレコの視聴盤コーナーでDirty Threeの文字を見つけ、「あぁ、そういえば!」と、ようやく10年越しにその音を耳にすることになったのだが、冒頭の何曲かをを数十秒ずつ聴いただけで、「しまった....」と、こんなにも素晴らしいバンドを聴き逃していたことを激しく後悔。実は他に買う予定のCDがあったのだが、即座に変更してレジへ向かった。
静けさから激情へ、構築から解体へ、聴き手の想像力をドラマティックにそして無限に広げてくれる、フリースタイルな3人のアンサンブル。極めてロードームービー的な、バイオリンを中心としたそのサウンドは、例えば街を歩きながらや車に乗りながら聴いていると、大袈裟ではなくいつもの見慣れた景色までが違って目に映る。それほどまでに彼らの演奏には、何かを強烈に喚起させる磁力がある。
聴く度に、いつまでもこの甘美な波に漂っていたい、このままずっと終わらないでおくれ、というような狂おしい感覚に陥る。人をダメにする究極の音楽かも。旧作(どのアートワークも最高)を遡って揃えていく新たな楽しみが出来た。サーストン・ムーアをして「世界最高のライブ・バンド」と言わしめたらしい生の演奏を、是非とも体験してみたい。
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