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電子音の波間から

2008.03.30

Fennesz / Endless Summer

Fennesz
Fennesz
"Endless Summer"

Fennesz
Fennesz
"Venice"


Fennesz
Fennesz+Sakamoto
"Cendre"

エレクトロニカ。昔は「打ち込み系」や「アンビエント」などと呼んでいたジャンルであるが、90年代後半からはこのような総称で括られている。機械による電子音を中心とした音楽や、またそういった手法は全てエレクトロニカの範囲となり、ケミカル・ブラザーズやプロディジーから、オウテカ、エイフェックス・ツイン、さらにはトリップホップ系までが含まれる。

さらにエレクトロニカでも、もっと狭義の意味で細分化された呼び方として、フォークトロニカやシューゲトロニカ、ニュー・ジャズなどがあり・・・・って、あぁよく分からん!そう、2000年以降はあまりにもジャンルやスタイルが増え過ぎて、その都度新しい呼び名やシーンが発生するため、正直何が何やらもう分からないのだ。昔みたいに全部「テクノ」じゃいかんのか?などと中年オヤジはボヤいてしまう。

さて、それでも話を続けるが、エレクトロニカの中で「グリッチ」と呼ばれるジャンルがある。電子回路中に現れる接触不良の"プチプチッ"、"チリチリッ"とした雑音のことをグリッチ・ノイズと言うのだが、そのような音を素材にして作られた電子音楽を「グリッチ」とか「クリック」と呼ぶ。このFennesz(フェネス)は、そのグリッチの中でも世界最高峰、最重要と名高いアーティストなのである。

エンドレス・サマー。夏の終わりのセンチメンタリズムやノスタルジーを、ここまで機械で音像化出来得るものなのか。あまりにも素晴らしすぎる作品だ。小さなノイズの欠片たちが、感動的なほど甘美に絡み合い、ユラユラと漂う電子音の波間から微かなメロディが浮かんでは儚く消えてゆく。何度も胸がギュウっと締め付けられる。終わりなき夏というものが存在するのであれば、それはこんな琥珀色の光なのかもしれない。

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