| 中学一年生における携帯電話の普及率は一体どれくらいなのだろう。以前から携帯が欲しいと言っていた息子が最近、とみにまたカミさんにせがむようになってきた。すぐにブチ切れるのを知っているからか私には言わない。パソコンのメールで友人の携帯とメールのやり取りをさせるのは、分かってはいたがやっぱり少々無理があるのかも。当たり前か。
サッカー部の一年で携帯を持っていないのは自分だけだというし、クラスでもほとんどの生徒が持っているらしいのだが、それを聞いてもにわかには信じられなかった。世間の中学生はそんなにみんな持っているものなのか。嫌な世の中になったものだ、と。買い与えたら家ではメールばかりするのは目に見えている。大人でも友人とメールするのは我慢できないというのに、子供など言わずもがな。しかしこれで仲間外れにされたら可哀想だし、そろそろ真剣に考えなければなるまい。
私が中学生のとき同じように母親にずっとせがんだもの、それは大型のラジカセであった。中2の頃、ちょうどハードロックに目覚めたのと重なった大型ラジカセブーム。各メーカーは競ってロボットのような10万円近くする高級ラジカセを発売していた。自分は私立の中学校に通っていたのだが、電車に乗って友人宅に遊びにいくと、大きな家に住む金持ちの子供が多かったため、みんな当然のように最新式のラジカセやステレオを持っていた。羨ましくてしょうがなかった。
それで毎日のように電器屋で集めてきた最新のカタログを眺めては、母に買ってくれとせがんでいたのだが、ある日突然、母が泣き出して、ヒステリーを起こしながら茶碗やふきんを投げつけてきた。「うちのどこにそんなお金があるのよ!」と。母のそんな姿を初めて目にして、何も言えなくなった。子供ながらに家の状況が楽でないことを知った。
結局、父にお金を借りて安い型遅れのステレオを買い、3年くらいかけてお年玉と小遣いの中から分割でそれを返済した。妥当な解決策だったと思う。そうだ、息子も携帯の通話料は全て自分で払うようにさせようか。それともせめて基本料金ぐらいは払ってやるべきか。いや、お金の問題ではない。初志貫徹で当分持たさないでいるべきか。ううむぅ。携帯電話の会社よ、世のライフスタイルを変えた責任をとれ、と逆ギレしそうだ。
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