| 連日36度の大阪の夏。いつものごとくアホかと思う。日本で働くインド人もビックリ、というくらなのだから世界有数の暑さなのだろう。24時間、この異常な湿度は一体何なのだ。夏は酷暑、冬は極寒という京都にも通算7年間住んだことがあるが、大阪の不快感は軽くそれを上回る。なんせ京都は大阪のように人が多くないし、高層ビルもない。
半年前。歳をとるごとに冬の寒さが身にこたえるようになり、「早く夏よ来い、それもカーッとした強烈なやつがグッド!」などと馬鹿なことを考えていたのを、毎年のことだが心から撤回する。早く秋よ来い、そして冬が待ち遠しい。晩秋から冬にかかる11月、夕暮れ時のバスに乗ってどこか遠くの街の喫茶店まで行き、コーヒーを飲みながら読書をしたいな。
しかし大阪のビジネス街は冬になっても暑い。人がひしめく地下街を早足で歩いていると、自分だけかもしれないが真冬でも汗だくになる。特に阪急百貨店や紀伊国屋書店の中などは、嫌がらせかと思えるような暑さと人の多さである。要はきっと関西人なのに大阪という街が苦手なのだ。仕事がなければ誰が近づくかこんな暑苦しい都会、といつもイライラしながら歩いている。自分は本当は静かな地方に住みたいのだと。amazonが繋がればOKだろうと。
帰ることのできる故郷というものがあればと強く思う。自分もカミさんも尼崎南部の、しかも商店街のすぐ傍の猥雑な地域で生まれた。結婚してからは静かな環境を求めて京都に住み、今は尼崎北部の田んぼだらけの地域に住んでいる。もう、たまに実家に帰っても何も感じないし、外を歩いても昔見慣れたその下町の景色から、一刻も早く逃げ出したくなるだけである。懐かしくもあり憎くもあり、ひとは生まれる場所を選ぶことは出来ないのだな、と当たり前のことを考えてしまう夏の日の午後であった。
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