| 現在夕方の6時過ぎだが、早朝からサッカー部の試合に出かけた息子はまだ帰ってこない。最近、週末はいつもこんな感じでクラブ活動もしくは友達と遊んでいるかのどちらかで、家にいることが滅多にない。休日に家族でどこかに遠出なんてこともサッパリ無くなり、いつもカミさんと二人きり。もちろん誘ったところで、瞬殺で「いやや」と断られる。寂しいもんよのう。
ただし例外として、美味いものを食べに行くときだけは、いそいそとついて来る。そして獣のようにガッツリ食べる。もっとも中学2年生の男子なんてそんなものであって、自分がその頃どうだったかというと、中学生のときに親と一緒にどこかに出掛けた記憶なんて全くない。週末といえば近所のゲームセンターに入り浸っては、実りのないハイスコア競争なんてことを繰り返していた。
いま振り返っても、子供でもなく大人でもない全くの宙ぶらりんな、何もかもが中途半端な中2という頃にあまりいい思い出がない。親とも上手くいっていたとも言えず、またグレ始めた地元の友人たちともどこかしっくりいかず、また当時はものすごくチビで体力もあまりなかったため、所属していた野球部でもそろそろレギュラーは無理そうだという現実にも突き当たり、すべての物事に対して常に悶々としていることが多かった記憶がある。
ただ一つ、心から没頭できたものはハードロックだった。初めて体験する洋楽のギターサウンドに興奮し、憑りつかれたように毎日レインボー、マイケル・シェンカー、アイアン・メイデンなどを聴き倒していた。もうレコードの1曲目から終わりまで、全てのパートが完璧に口ずさめるほどに入れ込んだ。おかげで成績はお決まりの急降下。ロックが俺の人生を狂わせた!とは言わないまでも、当時の原体験がその後の人格形成に大きな影響を与えたことは間違いない。
そんな自分の、ドヨ〜ンと目の奥が淀みきった中2の頃に比べれば、息子はまだノホホンとしているし、家族の中ではいちおう団欒も会話も普通にある。確かに僕は自分と同じように、一つのことに寝食を忘れるほど没頭した経験のある人間に共感を抱くし、仲の良い友人にはそのタイプが多いが、わが息子に限っては、まだあまりそうはなってほしくない。
何かに死ぬほどのめり込むということは、他のあらゆることにおいてバランスを欠くことでもある。それは高校生くらいからでも全然遅くはない。当分ノホホンのままでいてほしい。いや、大人になってもずっとノホホンでいいかもしれない。それはそれで幸せな生き方ではないかと、今でこそ思う。でも息子よ、たまにはもうちょっと一緒に遊んでくださいな。
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