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もうええやないか

2007.10.27

もうええやろ、もう十分やないか。亀田興毅の謝罪会見である。確かに一家の行き過ぎたパフォーマンスや言動には誰もが辟易していたし、反則指示もスポーツにあるまじき行為だったかもしれないが、父親は子供のために身を引いたのだし、小さい頃からボクシングしかしてこなかった人間からそのボクシングを取り上げたのだから、もう十分だろ。取材陣よ、何度も分かりきった質問をしてやるな。こんなときだけ強気になるのなら、同じようにクサレ役人どもにもやってみろ。

もっと言うならペナルティを受けるべき奴らは他にもいるだろうが。ファイトマネーが一億円だったならば、十億以上の金が興行で動いているはず。ここ数年のイベントで亀田一家を食い物にし、さらによいしょして煽り続け、儲けまくったメディアやスポンサー企業、興行主など、懐を肥やして笑いが止まらなかった奴らがいっぱいいる。しかし絶対に表に出てくることはないし、結局すべては一つの家族だけのせいになった。

役人にしろ企業のトップにしろ謝罪会見といえば原稿を読み上げるだけの、お決まりの茶番だ。本当の悪人はいつも組織の庇護の下、その場をしのぐことしか考えていない。亀田興毅のようにあの若さでたった一人、しかもきっちりと自分の言葉で謝罪できる人間がどれほどいるか。「世間では悪く見られているオヤジやけど、俺らにとっては世界一のオヤジやから…」と声を詰まらせるのを見たとき、ボクは不覚にも涙がこぼれそうになった。あの父親はボクシングを奪われてしまったが、幸せものだ。

汚く非常識な言葉使いに、いつ何時も周りを威嚇して恫喝する立ち振る舞い。亀田史郎がいわゆるどうしようもない輩なのもまた事実である。正直自分も大嫌いだ。しかし大阪の西成という土地で育ち、職業は解体工という背景が、どんなに過酷で厳しい生活なのか、関西の下町で育った人間以外にはあまりピンと来ないであろう。モラルや常識が一切通用せず、信じれる者は家族だけ、周りのすべてが敵という世界。

漫画やフィクションではなく、本当にそういう劣悪な現場や日常があるのも真実なのである。何年にもわたるそんな辛い現実が、あの屈折して攻撃的な人格を作ったのではないか。すべては食っていくための手段だったのではないか。まぁしかしこれで何もかも終わった。きっとあの兄弟はこれをバネにしてまっとうな人間になっていくであろう。個人的には次男・大毅はイラストの才能の方が圧倒的にあると思うのだが…。

 

西成・新世界での一枚。最近めっきりこの手のポスターを見なくなった。

 
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